ゆく鳥居くる鳥居(2016年営業報告)

年の瀬なのでこの一年の活動についてだらだらと振り返っていきたいと思う。ここでは個人活動を主とし、バンド活動については振り返らない。なぜなら手に負えなくなりそうだから。

おい、ちょっと待て、活動を振り返ると言われてもこっちはお前が誰なのか知らないぞ、お前は誰なんだ、鳥居とは何者なんだ、中にはそんなことを思った方もおられるかもしれない。そういった方にも名前が知られるように襟を正して来年一年の活動に取り組んでいく所存です。

2月16日 トリプルファイヤー鳥居の選曲管理委員会

齢28にして初の冠イベント。タイトルをダジャレにしてしまう自らの悲しき体質を再認識。会場はブルーノート東京プロデュースのcafe104.5。神田淡路町にあるとても素敵なお店。料理とお酒も美味しい。このときのテーマは「ラテン風味のアメリカ音楽」だった。詳細についてはすでに記事にしたのでそちらを参照されたし。

選曲管理委員会 [Feb. 16, 2016]

3月9日 世木トシユキ『西陽の影』発売

学生時代に所属していたサークル「British Beat Club(a.k.a. ビート研)」の先輩がMIDIからデビューするというのでびっくり。2曲ギターで参加。事前に世木さんと話し合いつつアレンジを固めた。こういう状況では、ついつい気が利いた風なことをやりたくなってしまいがちだが、最終的には愚直に取り組むべきだと実感した。レコーディング自体が行われたのは2015年の11月。やはり緊張したもののエンジニアの方(上野洋さん)に上手くノセていただいて良い感じに終了。我ながら根っからのロマンチストぶりを発揮したソロが弾けたと思う。けれども基本的にフレーズを歌わせて弾くということをしないから情感は希薄。使ったアンプは確かフェンダーのHot Rod系の何か。

4月18日 otori×DUM-DUM「ノーをウェーブする」

久しぶりのライブハウスでDJ。今年はこの一回のみ。お客さんが「この曲なんですか?」などの反応を示してくれて楽しかった。詳細についてはすでに記事にしたのでそちらを参照されたし。どうでも良いことだが新しいメガネを下ろしたのはこの日だった。

otori×DUM-DUM「ノーをウェーブする」のDJプレイリスト

4月20日 スカート『CALL』発売

スカートの4枚目のアルバムに『CALL』にギターで2曲参加。どちらもギターソロでの参加です。「はじまるならば」ではThe Only Onesの”Another Girl, Another Planet”をイメージした弾きまくり系のアプローチしたつもりが結局別物に。湿度高め。「想い(はどうだろうか)」のソロは個人的にはイギリス的だと感じるがどうだろうか。まさか自分のギターとストリングスが絡む日が来るとは。感動!ちなみに使ったアンプはスタジオにあったVOXのAC30。

5月27日 スカート「CALL」発売記念 ワンマンライブ

渋谷WWWでのスカートワンマンにゲストで数曲参加。2016年で最も緊張した日。緊張で頭がおかしくなるかと思った。仁丹一粒程度の己の肝っ玉の小ささを再確認。スカートチームのみんなは飄々としていてかっこよかった。アンコールで演奏した新曲ではお客さんがかなり盛り上がっていた!スカートの愛されっぷりを実感!

6月7日 PETER BARAKAN × MASAMICHI TORII Music Voyage DJ 6.7 tue.

なんとピーター・バラカンさんと二人でBtoB!15年前の自分に教えてやりたいみたいな月並みな言い方があるけれど、未来の出来事について聞かされた15年前の自分にはハリソン・フォードのように”I know.”と言ってもらいたい。不遜な態度に「は?お前なんなの?」と返すけどね。会場は「選曲管理委員会」と同じくcafe104.5。詳細についてはすでに記事にしたのでそちらを参照されたし。

Music Voyage DJ (June 7, 2016) ピーターバラカン×鳥居真道

6月20日 新間P「不明なアーティスト」

学生時代に所属していたサークル「British Beat Club(a.k.a. ビート研)」の先輩新間さんにお誘いいただいて「不明なアーティスト」に池田若菜さんとともに出演。高円寺円盤にて。一人っきりで人前に立って楽器を演奏するというのは中学校のときの音楽の授業でやらされたリコーダーの発表以来ではなかろうか。この日もまた仁丹一粒程度の肝っ玉を再確認した日となった。詳細についてはすでに記事にしたのでそちらを参照されたし。やたらとくすぐりが多くて他人が書いたみたいな文章!

ノトリイアス・ビー・エル・ジー『不明なアーティスト』を振り返る

7月10日 スカート サポート(シャムキャッツ EASY TOUR 仙台enn 2nd)

優介くんの代打でスカートのサポート。「シリウス」のイントロのエレピのフレーズをギターで弾かせてもらったり、「想い(はどうだろうか)」をバンドアレンジでやったりと楽しかった。「出番前だから見とくか」と言って佐久間さんがスマホで見せてくれた金魚草というバンドが衝撃だった。夜はビジネスホテルに宿泊!一人一部屋!翌日はパラダイスレコードというスーパーぐらいの広さのあるレコード屋に行く。思い出すだにクラクラするようなものすごい量のレコードがあった。

8月26日 乙女フラペチーノ「私ほとんどスカイフィッシュ / 乙女の炎上」発売

乙女フラペチーノは小島みなみさん、紗倉まなさんによるユニット。「私ほとんどスカイフィッシュ」の作詞を吉田、作曲を鳥居、演奏をトリプルファイヤーで担当。ガールズポップを作りたいという密かな夢が思わぬ形で実現した。一丁前に歌入れに立ち会っていわゆるところのプロデューサー的な指示を飛ばすなどした。PVにも出演。是非フル尺で聴いていただきたい。

10月18日 Music Voyage : DJ solo 鳥居真道(トリプルファイヤー鳥居の選曲管理委員会)

第二回選曲管理委員会!会場は前回同様cafe104.5。前回は「ラテン風味のアメリカ音楽」という個人的な研究テーマを発表するといった趣向でやっていたが、ずっと研究を怠っていたために発表するものがなくひとまず大雑把に「ギター特集」というテーマを決めて選曲。詳細についてはすでに記事にしたのでそちらを参照されたし。

“Music Voyage DJ solo” MASAMICHI TORII -トリプルファイヤー鳥居の選曲管理委員会 Oct. 18, 2016

10月19日 トクマルシューゴ『TOSS』発売

2014年にレコーディングに参加したトクマルさんのアルバムが完成!早速聴いたという人から「クレジットを見ないで聴いたけど鳥居のギターは一瞬で判別ついた」と言われた。良いのか悪いのか。悪いことはないか。参加したのは「Lita-Ruta」「Taxi」「Hollow」の三曲。参加というよりは断片を提供という趣で、出来上がったものを聴くと不思議な感覚に襲われる。12月11日にWWW Xで行われたワンマンにも2曲参加。ゲストという立場ではあるけれどあれだけの数のお客さんを前にして演奏したのは初めて。トクマルさんにステージ上で「何か言いたいことはありますか?」と振られるが上手いこと返せず!トクマルさんのライブに参加するのはトクマルシューゴPlusを含めると3回目で、様々な楽器および名うてのミュージシャンと一緒に演奏するところを俯瞰的に聴いて記憶に留めたいという欲があるものの、必死にやっているうちにいつも一瞬で終わってしまう。

11月23日 スカート『静かな夜がいい』発売

5月27日に行われたスカートのワンマンでのアンコールに演奏された新曲がシングル化!渋谷でばったり澤部くんに遭遇しこれは何かの縁だということでレコーディングにお誘いいただく。学生時代にこんなギターが弾きたいなあと思っていたギターが弾けた。ちなみに使ったアンプはスタジオにあったVOXのAC30。自分のギターからどことなく漂ってくるロビー・ロバートソンっぽさを再認識。それはさておき、「静かな夜がいい」という作品からはすごく良いバイブス的なものが放出されているように感じる。何度も聴きたくなる。

11月26日 Record Snore Day #1

代々木八幡にあるCAFE BARNEYにて小柳帝さん、ミツメのまおくん、nakayaanとDJイベント。お三方の選曲に大いに刺激を受けた。レコード欲が高まったおかげでずっと手つかずだった家のレコード棚周辺の整理整頓ができた。さらにそこから発展して読まない本を買い取りに出したために部屋が若干広くなった。そんなことイベントとは関係ないじゃないかと言う人もいるかもしれない。しかし良いイベントというのは人に自分も何かしなくちゃと思わす力を持っていると思う。イベントする側が言うのはおかしな話かもしれないが。来年もまたやりたい。私の選曲リストはこちら。

http://recordsnoreday.com/post/154246663262/rsd-1-鳥居真道-set-list

むすび

さすがにこうしてまとめると「自分酔い」していささか気分が悪くなってくる。こういったことは本来弟子などに命じてやらせることなのかもしれない。しかしそんな身分ではないから自分でやる他ない。いじましさに涙がちょちょぎれんばかりだ。

このような一年を経てなんとなく感じることは、ある一日を輝かせるのはそれ以外の一人きりで過ごす地味な一日の地味な時間だということ。スケッチブックのある一箇所を輝かせるために他の部分を黒く塗りつぶすがごとく、何かを成すためには、なんでもない平日を黒く塗りつぶしていくことが肝要ではなかろうか。地味な一日の地味な時間に耐え切れず、無為に過ごせば余白は依然として余白のまま。見せられる方の立場からすればそんな薄いもの見せられてもねえという話。むしろそういった軽薄さが心地よいということもあるかもしれないが決して惹かれはしない。そのようなものには奥行きが感じられない。さらに一見軽薄なように見えてもバネができていないからいざというときに鈍重になりがちだ。(それにインターネットなどでそれらしい情報を発信していれば、何かをしたかのようような気分が容易く味わえてしまう昨今である。だがしかしSNSとの付き合い方についてはもはや何も言うまい。あれはもう審美的感覚の問題だろう。皆が皆、自己を省みるわけでは無いし。それに「腹が減った。何か食うかな」といった呟きの数々がどこかで花開く可能性がないとは言い切れない。ないけど。)さすがに良い齢になってきたということもあり、ここに来て時間の残酷さが如実に現れてきたように感じる。

何か上手いこと言おうとしてこのように失敗するぐらいなら、最初から「ローマは一日にして成らず」というセイム・オールドな言い方をすべきだったかもしれない。ただ、日の当たらない何でもないような一日を黒々とした濃い時間に変えて、とんでもない境地へと辿りついてしまった方々とこの一年でご一緒できたことは自分にとって何よりも幸なことだし、大いに刺激を受けた。音楽に従事していて良いと思えるのはこういった気持ちが単純な言葉として流通していくのではなく、再び音楽に姿を変えて人の間を循環していくところ。

近頃はお酒とYouTubeに逃げて無為に過ごしてしまいがちなので反省をしなければいけない。かといって堅苦しく禁欲的に物事に取り組もうとしたってきっと長続きはしないだろうから、粛々と趣味に興じるつもりで過ごしていきたいと思う。来年のテーマは「趣味粛々」で決定。「趣味悠々」にまだ早い。

年末ご多忙の折ではございますが、お身体にお気をつけて良き新年をお迎えください。来年も何卒よろしくお願いいたします。

 

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