慣性の法則により放置

エアコンが壊れた。

実際の話、昨年の夏より壊れていたといえば壊れていた。冷房をつけると水が漏れるようになったのだ。今夏はティッシュペーパーを3枚程丸めたものをエアコンと壁の隙間に挟み込み、水をティッシュに吸収させた後、重力に従って落ちてくる所を2リットルのペットボトルで受け止めるという対処法を取っていた。26度に設定した場合、2時間程でペットボトルは一杯となる。赤ん坊のオムツを変えてやるつもりでこまめに水を捨てた。

しかし、なぜだかこれがうまくいかないようになり壁伝いに水が垂れて床が水浸しになるという事態が再び発生するようになった。そこで抜本的な問題解決の必要が生まれた。水が漏れるようになった原因は排水ホースに穴が開いているからである。排水ホースは壁に埋め込まれたパイプに接続されており、排水ホースの穴の空いた箇所はパイプの口に触れる部分であったため、ここにビニール傘から焼き海苔大に切り取ったビニール部分をあてがって水がパイプに流れ込むようにした。完全に水漏れがなくなったわけではないが、これでかなり改善されたのであった。しかしそれも束の間のことであった。ピーピーという微かな電子音が聞こえてくるので、耳を澄ますとエアコンがそれを発しているのがわかった。見るとエアコンは動いていなかった。リモコンの電源ボタンを何度押して反応することなく、本体のほうでオン・オフを繰り返してもうんともすんともいわずであった。素人考えを述べれば、おそらくビニールを雑にあてがったため排水が上手く行われずエアコン内に溜まった水が電気系統に触れてしまったためではないかと思っている。

大体こういうのは放っておけば直るものだという楽観性の下、数時間放った後、再び電源を入れようとするがやはりピーピーというだけである。

気休めに”エアコンなし 夏”というワードを検索にかけてみたりもしたが、黙ってエアコンつけろという意見が大多数であった。また、就寝中に起こったエアコンの故障が原因で熱中症になった人の記事などがヒットし、いよいよ暗い気持ちになってきた。 まだ残暑もあるというのに。気が重い。泣きたい。

しかしそのうちに、なきゃないでいいやという気持ちも生まれてきた。私は運命を受け入れる覚悟した。

いや、業者呼べよとか、不動産屋に連絡しろよと言う賢い方もおられることだろう。しかし私はもう覚悟を決めてしまったのだ。一度決めた覚悟を取り下げるというのは誠に面倒なのだ。例えば、何かしらの危機に見舞わされた人類の命運を背負って立ち、自己犠牲も辞さないと覚悟を決めたウィル・スミスあたりに、「あー、やっぱりあの話なしでお願いしますー!もう大丈夫らしいんで^^」と言ったらどうなるか。大変がっかりすると思うよ。

人間も慣性の法則に従って生きているに過ぎないと言った友人がいた。まったくもってその通りだ。何事も最初のひと押しが肝心である。

ちょっと待った。この先には冬が控えているではないか。絶句。

 

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